先日に引き続き、「大建築家」デッキの解説編です。

■大建築家の弱点とは?
大建築家は青クリーチャーのくせにマナ加速ができ、ついでに範囲の広いロード能力も持っている、とにかく異彩を放つカードと言えます。
全体増強、そしてマナ加速と、強い動きをふたつも一枚のカードで行えるのは非常に強力で、これを主軸に「ダイケンキ」なるデッキも開発されました。

一見良いことづくめなこのカードですが、大きな弱点もあります。それはずばり、一枚で仕事をしすぎること、です。

ダイケンキなどのデッキは、確かに大建築家を引けば強い動きをするのですが、大建築家を引かなかった場合、劣化ビートになってしまいます。
ワンアンドオンリーなカードであるだけに、デッキを組むと、大建築家への依存度の高い形になりがちなのです。

以前も申した通り、「8枚ないとデッキにならない」というのはデッキ構築における基本セオリー。4枚の大建築家だけでデッキを組むには無理があります。

■ビッグマナ路線を補強するために
デッキの安定性を高めるには、大建築家の役割を代替できるカードを入れる必要があります。ロード能力とマナ加速能力のふたつを持つ大建築家ですが、特に強いのはマナ加速の方でしょう。
そこで、今回はマナ加速路線を補強するために、以下のカードを投入しました。
●永遠溢れの杯
どの色でも入れられるマナ加速。粗石でサーチでき、かき鳴らし鳥でカウンターを増やせます。大建築家自身とも相性が良く、大量マナをアーティファクト以外に使うための、フィルターの役割を果たします。

●エルドラージ土地
エルドラージ呪文限定ですが、置くだけでマナ加速になります。粗石から探検の地図経由でサーチできます。ウギンの目は、フィニッシャーをサーチしてくれます。

■青のクリーチャー選択
大建築家でマナ加速するには、一定数の青いクリーチャーを入れなくてはなりません。
ただ、青いクリーチャーは貧弱なものばかりで、大建築家のためだけに並べることは避けたい。
そこで今回は、単体で仕事のできる「かき鳴らし鳥」「粗石の魔導士」の計8枚にとどめました。
●かき鳴らし鳥
コストなしに増殖できるポテンシャルを秘めたカード。増殖対象は「永遠溢れの杯」「転倒の磁石」に絞りました。
粗石がいるため永遠溢れにアクセスできる可能性が高いため、増殖によるマナ加速は安定的に期待できます。
磁石は攻撃を通すために使え、カウンターを増やせるので相補的な関係と言えます。

●粗石の魔導士
永遠溢れの杯を始め、オパールのモックスや探検の地図にもアクセスできるため、マナ加速に貢献します。サーチ能力を活かし、シルバーバレットを増やすのも手だと思います。

■フィニッシャー選択
マナ加速するので巨大クリーチャーでまとめました。
荒廃鋼の巨像は、大建築家と青クリーチャーが並べば他の手段を経由せずに唱えられるため、多めに積んであります。
始祖エルドラージは1枚挿しで、ウギンの目を経由して状況に応じて呼び出します。

■その他のカード
「定業」「転倒の磁石」「全ては塵」を入れました。
・定業は、わざわざ青でマナ加速をする理由となるカード。これにより、手札の質を保ちつつマナ加速を行うことができます。
・転倒の磁石は中盤の守りの他、かき鳴らし鳥やフィニッシャーの攻撃を通すのにも使えるため大変凶悪です。
・全ては塵は、このデッキでは一方的なリセットとして機能するため強力です。加速手段が豊富なので、マナコストはほとんど気になりません。

■戦略
1.加速しつつ磁石で耐える
2.巨大フィニッシャーでアタック!

■弱点
バーン
高速デッキ

■あえてのフタチマル
大建築家は大変強力。ですが強力すぎて、十全に活かそうとするとデッキが歪んでしまいます。
「ダイケンキ」になぞらえて言えば、あえてフタチマルにしんかのきせきを持たせても良いのではないか?というのが今回のアプローチ。
一枚のカードに引っ張られずに構築するバランス感覚も、ときには大切なものだと思います。

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