「金切り声の苦悶」デッキ 解説編
2012年10月18日 TCG全般 コメント (2)先日に引き続き、「金切り声の苦悶」デッキの解説編です!
■ハンデスデッキの4要素
ハンデス(手札破壊)呪文によってコントロールを確立し、勝利を掴むために必要な要素とはどのようなものでしょうか。自分としては、下記の4つの要素が必要なものと思います。
1.ハンデスを活かせるフィニッシャー
2.アドのとれるハンデス
3.丸い盤上処理
4.アドマシン
自分の考えでは、現スタンダード環境には、これらすべての要素が揃っています!
以降、個別に解説していきます。
■1.ハンデスを活かせるフィニッシャー:「金切り声の苦悶」「死儀礼のシャーマン」
今回の標題にもなった「金切り声の苦悶」は、伝統的なハンデスデッキのフィニッシャーである「拷問台」の変形版。「手札枚数1枚以下」と、誘発条件こそ限定的になっていますが、基本的には似た役割を担えるカードでしょう。
「死儀礼のシャーマン」は役割の広いユーティリティクリーチャー。
ハンデス呪文で餌が供給できるので、どの能力も淀みなく起動していけそうです。
局面に応じて最適なものを起動していくのが基本となりそうですが、コンスタントに2番目を起動していけば、5枚目の「金切り声の苦悶」としてじゅうぶんな働きを見せてくれるでしょう。
上記2種とも1マナと軽いものの、ハンデス呪文と組み合わせればフィニッシャーとして問題なく機能するはずです!
■2.アドのとれるハンデス:「精神腐敗」「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」
ハンデス呪文でコントロールを確立する上で、何より「アドのとれるハンデス」が必要不可欠です。ハンデス呪文に一定のスロットを割く以上、ボード上で遅れをとるのは確実なので、ハンド差で確実に優位に立つ必要があるためです。
現環境にはそのような類いの基本呪文と言える「精神腐敗」のほか、「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」というパワフルな2種類が存在します。
「ヴェールのリリアナ」は布告付きの複数ハンデス。ハンデス能力は自分も捨てる必要がありますが、タイミングのイニシアチブがこちらにある以上、うまくアドをとるのは難しくないでしょう。
マナさえあれば相手のハンドを空にできる、ハンデスデッキの必殺技。ダメージを与える呪文としてもコスト割は悪くないので、第三のフィニッシャーとしても働いてくれそうです。
「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」は現環境でも指折りのパワーカードなので、ハンデスデッキを組む上で追い風となってくれそうです!
■3.丸い盤上処理:「突然の衰微」「戦慄掘り」
「2.」でも触れた通り、ハンデス呪文にスロットを割けば、ボード上で遅れをとるのは必然です。後手に回ることは確実な以上、相手のボードを掃除するカードは必要不可欠です。
幸いにしてジャンドカラーには「突然の衰微」「戦慄掘り」という軽くて丸い盤上処理が2種類も存在します!
これらを「死儀礼のシャーマン」でフォローしつつ運用していけば、ボード上の脅威の芽を摘んでいくことはじゅうぶん可能ではないでしょうか。
■4.アドマシン:「地下世界の人脈」「見えざる者、ヴラスカ」
繰り返しになりますが、ハンデスデッキはボードを犠牲にしつつ、手札の枚数差でマウントをとっていくデッキです。マウントを確実なものとするため、アドマシンとなるカードが必要となります。
今回はハンドを稼げる「地下世界の人脈」と、ボードに触れる「見えざる者、ヴラスカ」の2種を投入しました。
どちらも着実にアドを稼いでいけるカードなので、デッキ安定に大いに貢献してくれることでしょう。
■ワイルドカード:「貴重な発見」
ハンデスデッキを成立させるべく、必要となる4要素を見てきましたが、これだけではまだ不十分です。何故なら、4つもある要素を毎ゲームバランスよく引けるとは限らないためです。
その問題を緩和するため、今回はワイルドカードとして「貴重な発見」を投入しています。
ときに追加のハンデスとして、ときに除去として働き、デッキの動きを滑らかにしてくれます。とりわけ複数の役割を盛り込む必要のあるデッキに適したカードでしょう。
このカードを潤滑油として用いれば、ハンデスによるコントロールはじゅうぶん実現可能なものでしょう。
■戦略
1.アドのとれるハンデスで手札を攻める
2.ボードを展開された分は盤上処理で掃除する
3.相手の攻め手が枯渇したところでライフを詰める
■弱点
・「ロクソドンの強打者」
・高速デッキ
ということで本日は以上です!
「ラヴニカへの回帰」発売より二週間が経ちましたが、新環境はまだまだ序盤です。せっかく新しいカードプールがあることですし、これまで成立させられなかったデッキタイプに挑戦するのも楽しそうです!
■ハンデスデッキの4要素
ハンデス(手札破壊)呪文によってコントロールを確立し、勝利を掴むために必要な要素とはどのようなものでしょうか。自分としては、下記の4つの要素が必要なものと思います。
1.ハンデスを活かせるフィニッシャー
2.アドのとれるハンデス
3.丸い盤上処理
4.アドマシン
自分の考えでは、現スタンダード環境には、これらすべての要素が揃っています!
以降、個別に解説していきます。
■1.ハンデスを活かせるフィニッシャー:「金切り声の苦悶」「死儀礼のシャーマン」
今回の標題にもなった「金切り声の苦悶」は、伝統的なハンデスデッキのフィニッシャーである「拷問台」の変形版。「手札枚数1枚以下」と、誘発条件こそ限定的になっていますが、基本的には似た役割を担えるカードでしょう。
「死儀礼のシャーマン」は役割の広いユーティリティクリーチャー。
死儀礼のシャーマン (黒/緑)
クリーチャー ― エルフ シャーマン
(T):いずれかの墓地にある土地カード1枚を対象とし、それを追放する。あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
(黒),(T):いずれかの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それを追放する。各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失う。
(緑),(T):いずれかの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを追放する。あなたは2点のライフを得る。
1/2
ハンデス呪文で餌が供給できるので、どの能力も淀みなく起動していけそうです。
局面に応じて最適なものを起動していくのが基本となりそうですが、コンスタントに2番目を起動していけば、5枚目の「金切り声の苦悶」としてじゅうぶんな働きを見せてくれるでしょう。
上記2種とも1マナと軽いものの、ハンデス呪文と組み合わせればフィニッシャーとして問題なく機能するはずです!
■2.アドのとれるハンデス:「精神腐敗」「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」
ハンデス呪文でコントロールを確立する上で、何より「アドのとれるハンデス」が必要不可欠です。ハンデス呪文に一定のスロットを割く以上、ボード上で遅れをとるのは確実なので、ハンド差で確実に優位に立つ必要があるためです。
現環境にはそのような類いの基本呪文と言える「精神腐敗」のほか、「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」というパワフルな2種類が存在します。
ヴェールのリリアナ (1)(黒)(黒)
プレインズウォーカー — リリアナ
[+1]:各プレイヤーはカードを1枚捨てる。
[-2]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。
[-6]:プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーがコントロールするすべてのパーマネントを2つの束に分ける。そのプレイヤーは束を1つ選び、その束にあるすべてのパーマネントを生け贄に捧げる。
3
「ヴェールのリリアナ」は布告付きの複数ハンデス。ハンデス能力は自分も捨てる必要がありますが、タイミングのイニシアチブがこちらにある以上、うまくアドをとるのは難しくないでしょう。
ラクドスの復活 (X)(黒)(赤)
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。ラクドスの復活はそのプレイヤーにX点のダメージを与える。そのプレイヤーはカードをX枚捨てる。
マナさえあれば相手のハンドを空にできる、ハンデスデッキの必殺技。ダメージを与える呪文としてもコスト割は悪くないので、第三のフィニッシャーとしても働いてくれそうです。
「ヴェールのリリアナ」「ラクドスの復活」は現環境でも指折りのパワーカードなので、ハンデスデッキを組む上で追い風となってくれそうです!
■3.丸い盤上処理:「突然の衰微」「戦慄掘り」
「2.」でも触れた通り、ハンデス呪文にスロットを割けば、ボード上で遅れをとるのは必然です。後手に回ることは確実な以上、相手のボードを掃除するカードは必要不可欠です。
幸いにしてジャンドカラーには「突然の衰微」「戦慄掘り」という軽くて丸い盤上処理が2種類も存在します!
突然の衰微 (黒)(緑)
インスタント
突然の衰微は呪文や能力によっては打ち消されない。
点数で見たマナ・コストが3以下の土地でないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
戦慄掘り (黒)(赤)
ソーサリー
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とし、それを破壊する。
これらを「死儀礼のシャーマン」でフォローしつつ運用していけば、ボード上の脅威の芽を摘んでいくことはじゅうぶん可能ではないでしょうか。
■4.アドマシン:「地下世界の人脈」「見えざる者、ヴラスカ」
繰り返しになりますが、ハンデスデッキはボードを犠牲にしつつ、手札の枚数差でマウントをとっていくデッキです。マウントを確実なものとするため、アドマシンとなるカードが必要となります。
今回はハンドを稼げる「地下世界の人脈」と、ボードに触れる「見えざる者、ヴラスカ」の2種を投入しました。
地下世界の人脈 (1)(黒)(黒)
エンチャント — オーラ
エンチャント(土地)
エンチャントされている土地は「(T),ライフを1点支払う:カードを1枚引く。」を持つ。
見えざる者、ヴラスカ (3)(黒)(緑)
プレインズウォーカー — ヴラスカ
[+1]:あなたの次のターンまで、クリーチャー1体が見えざる者、ヴラスカに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。
[-3]:土地でないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
[-7]:「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはこのゲームに敗北する。」を持つ黒の1/1の暗殺者クリーチャー・トークンを3体戦場に出す。
5
どちらも着実にアドを稼いでいけるカードなので、デッキ安定に大いに貢献してくれることでしょう。
■ワイルドカード:「貴重な発見」
ハンデスデッキを成立させるべく、必要となる4要素を見てきましたが、これだけではまだ不十分です。何故なら、4つもある要素を毎ゲームバランスよく引けるとは限らないためです。
その問題を緩和するため、今回はワイルドカードとして「貴重な発見」を投入しています。
貴重な発見 (黒)(緑)
ソーサリー
あなたの墓地にあるカード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。貴重な発見を追放する。
ときに追加のハンデスとして、ときに除去として働き、デッキの動きを滑らかにしてくれます。とりわけ複数の役割を盛り込む必要のあるデッキに適したカードでしょう。
このカードを潤滑油として用いれば、ハンデスによるコントロールはじゅうぶん実現可能なものでしょう。
■戦略
1.アドのとれるハンデスで手札を攻める
2.ボードを展開された分は盤上処理で掃除する
3.相手の攻め手が枯渇したところでライフを詰める
■弱点
・「ロクソドンの強打者」
・高速デッキ
ということで本日は以上です!
「ラヴニカへの回帰」発売より二週間が経ちましたが、新環境はまだまだ序盤です。せっかく新しいカードプールがあることですし、これまで成立させられなかったデッキタイプに挑戦するのも楽しそうです!
コメント
ハンデスばかりという、あまり例を見ないタイプのデッキですね。というか、苦悶のようなカードをあまり私が知らないからかな。
デッキとしては3番の丸い盤上処理が単体除去ばかりなのが気になりました。
・もぎ取り・血のやり取り・迫撃砲なんかを除去として2~4枚組み込んでもいいんじゃないでしょうか。
それか地下世界の人脈を増量して、早い段階でアドバンテージを取って軽い除去で処理をしていく、というコンセプトも良さそうかな、と思いました。特に苦悶を引いてきたいですしね。
ハンデスデッキの4要素の指針がいいですね。こういうのがあるとデッキが明確になって作りやすそうだから、私もほかのデッキでも考えてみたいなと思いました。
アドバイスありがとうございます!
確かに盤上処理がせいぜい1対1交換しか取れないのは不安な部分です。「もぎとり」は色安定と効果の兼ね合いが難しいのが悩ましいところですが、「血のやりとり」「ミジウムの迫撃砲」、あるいは「血統の切断」「轟く激震」辺りでいっぺんに対処していかないと、展開力の高いデッキの相手は難しそうですねぇ。
除去の不足を感じていたため、アドマシン枠として「見えざる者、ヴラスカ」を考えていましたが、除去の部分で1対多交換のとれるカードを増やせば、ヴラスカを減らして「地下世界の人脈」を増やす形にした方が良さそうですね。
もろもろご指摘ありがとうございます!参考にして再度調整してみます!