先日に引き続き、「アゾールの雄弁家」デッキの解説編です。

■仮想敵の弱みと強みに対応する
●「除去の薄さ」をつく!
今回の仮想敵となるセレズニアビートとリアニメイターの共通の弱みは、攻め手にスロットを割いている分、除去が薄いことです。

そのため、2デッキとのマッチアップでは、本来マスト除去であるはずのクリーチャーが見過ごされる可能性が高いものと考えられます。

そこで今回は「勝利条件内蔵」という究極のマスト除去性能を持ったクリーチャーを投入しました!
アゾールの雄弁家 (3)(白/青)(白/青)
クリーチャー — 人間 アドバイザー
あなたのアップキープの開始時に、アゾールの雄弁家の上に牛歩カウンターを1個置く。その後、アゾールの雄弁家の上に牛歩カウンターが5個以上置かれている場合、あなたはこのゲームに勝利する。
発生源1つがあなたにダメージを与えるたび、アゾールの雄弁家から牛歩カウンターを1個取り除く。
3/5

除去の心配がなければ、条件達成のハードルも下がるというもの。溢れるロマンに一票を投じます!

●爆発的打点をやり過ごす!
2デッキの共通の強みは、形が整った際に爆発的な打点を叩き出せるところにあるでしょう。
今回はその対策として、「濃霧」を投入いたします!
濃霧 (緑)
インスタント
このターンに与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。

「孔蹄のビヒモス」が走ってきたときも、二段攻撃と「怨恨」のついた「ロクソドンの強打者」が殴ってきたときも、「濃霧」があれば大丈夫です!
また、「アゾールの雄弁家」の勝利条件達成のためにも必要不可欠なカードです。

ということで今回は「アゾールの雄弁家」と「濃霧」を軸にした構成を考えていきます!

■4種12枚のフォグ枠
「アゾールの雄弁家」による勝利を狙う上では、「濃霧」のような時間稼ぎが有効です。

ではデッキ内に大量のフォグ呪文を入れればいいかといえば、そうとも限りません。
なぜなら、それぞれのフォグ呪文は所詮1ターンの時間稼ぎに過ぎず、フォグ呪文が尽きたら一気にジリ貧になる恐れがあるためです。

そこで活躍するのが、プレインズウォーカーです!
思考を築く者、ジェイス (2)(青)(青)
プレインズウォーカー — ジェイス
[+1]:あなたの次のターンまで、対戦相手1人がコントロールするクリーチャー1体が攻撃するたび、それはターン終了時まで-1/-0の修整を受ける。
[-2]:あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを公開する。対戦相手1人は、それらのカードを2つの束に分ける。一方の束をあなたの手札に加え、他方をあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
[-8]:各プレイヤー1人につき、そのプレイヤーのライブラリーから土地でないカードを1枚探し、それを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。あなたはそれらのカードを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
4

月の賢者タミヨウ (3)(青)(青)
プレインズウォーカー — タミヨウ
[+1]:パーマネント1つを対象とし、それをタップする。それはそれのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。
[-2]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールするタップ状態のクリーチャー1体につきカードを1枚引く。
[-8]:あなたは「あなたの手札の上限はなくなる」と「いずれかのカードがいずれかの領域からあなたの墓地に置かれるたび、あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。」を持つ紋章を得る。
4

原初の狩人、ガラク (2)(緑)(緑)(緑)
プレインズウォーカー — ガラク
[+1]:緑の3/3のビースト・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[-3]:あなたがコントロールするクリーチャーの中で最大のパワーの値に等しい枚数のカードを引く。
[-6]:あなたがコントロールする土地1つにつき、緑の6/6のワーム・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
3

設置すれば以降アドマシンとして活躍するため、対戦相手はプレイヤーよりも優先してプレインズウォーカーを攻撃せざるを得ません。
そのため、「複数ターン使えるフォグ呪文」として機能させられる可能性があります!
というわけで、シンプルな「濃霧」以外は3種8枚のプレインズウォーカー達をフォグ枠として投入しています。
さらにプレインズウォーカーを「濃霧」で守る、という動きにも期待できるかもしれません。

■条件達成を早めるために
「アゾールの雄弁家」は5ターンもの時間を稼がなければならないカードのため、フォグ枠により受動的に時間を稼ぐだけでは不十分でしょう。ということで能動的に時間を生み出すべく、2種8枚のカードを投入しています。
遥か見 (1)(緑)
ソーサリー
あなたのライブラリーから平地カードか島カードか沼カードか山カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。

時間の熟達 (5)(青)(青)
ソーサリー
このターンの後に追加の1ターンを行う。時間の熟達を追放する。
奇跡(1)(青)(あなたがこのカードを引いたとき、これがこのターンに最初に引いたカードだった場合、あなたはこれの奇跡コストを支払うことでこれを唱えてもよい。)

「遥か見」で「アゾールの雄弁家」設置までのターンを早められ、「時間の熟達」で設置後のアップキープを稼げます!
特に「時間の熟達」はフォグ枠のプレインズウォーカー達との相性も良好なため、強力な運用が可能でしょう。

■それぞれに刺さるカード達
残ったスロットには、仮想敵それぞれに刺さるカードを投入しました。
至高の評決 (1)(白)(白)(青)
ソーサリー
至高の評決は打ち消されない。
すべてのクリーチャーを破壊する。

セレズニアビートの鬼門となる全体除去。ダメージの元を断てば、「アゾールの雄弁家」の独壇場です!
中略 (X)(青)
インスタント
呪文1つを対象とし、それをそれのコントローラーが(X)を支払わない限り打ち消す。これによりその呪文が打ち消された場合、それをオーナーの墓地に置く代わりに追放する。

リアニメイターはマナランプの側面を持っていることが多いため、大振りなアクションをとがめる打ち消し呪文は有効に働きそうです。

■戦略
1.「遥か見」から早期ターンに「アゾールの雄弁家」着地。
2.コントロールカードでいなしつつ「濃霧」やプレインズウォーカーで時間を稼ぐ
3.条件達成して勝利!

■弱点
・除去呪文
・「殺戮遊戯」

というわけで本日は以上です!
色々理由をつけてはみたものの、結局は「アゾールの雄弁家」を使いたい一心で構築した、というのが正直なところです^^;
メタが混沌とした状況だからこそ、深く考えすぎず、使いたいカードを使ってしまうのもいいかもしれません。

コメント

オレンジ君
2012年11月22日19:05

>「濃霧」があれば大丈夫です!
ピロシキさんの言葉のセンスが好きです

ピロシキ
2012年11月22日19:13

オレンジ君 さん

コメントありがとうございます!もったいないお言葉、大変恐縮です^^;
しかし実際、最近の対戦では「こんなときに「濃霧」があれば…」と思うこともしばしばあります。そんな思いが今回のデッキにつながったのかもしれません。

M@ny
2012年11月22日21:56

アズール巻き込まないためにも神聖なる報いとかどうでしょう

ピロシキ
2012年11月22日22:33

M@nyさん

アドバイスありがとうございます!
確かに雄弁家を置いた途端に「至高の評決」が打ちにくくなるのは、気になっていた点でした…。その点で「神聖なる報い」は非常にスマートですね!
地味に3/5というがっちりサイズですし、残った1体をとめられる場合も多そうです!
変更してみたいと思います~。

CP・CLOWN
2012年11月23日11:37

はじめまして、いくつかのデッキの構築は参考にさせていただいています。
わたしは基本カジュアルプレイヤーなので、「アゾールの雄弁家」は「逆説のもや」を並べて
「最後の賭け」で一気に持っていくデッキを考えています


リンクを張らせていただきましたので今後ともよろしくお願いします

ピロシキ
2012年11月23日12:15

CP・CLOWN さん

リンクありがとうございます!
それは楽しそうですね~!現スタンでは「時間の熟達」くらいですが、やはり「アゾールの雄弁家」はアップキープを稼ぐ方向に持っていけると面白そうですよね!
カードプールによっては増殖呪文で牛歩カウンターを増やしていく形も作れそうですね!いやはや夢が広がります。
今後ともよろしくお願いします!

子持ちイゼット団員
2012年11月24日12:48

フォグ系を大量に詰め込んで市内捜査という電波を受信しました。

ピロシキ
2012年11月24日19:36

オルゾフ教 さん

電波の提供ありがとうございます^^
なるほど、確かに「市内捜査」はターンが増やせる可能性があり、アドバンテージ源としても機能させられるのでデッキにマッチしていますね!各4積みを前提として組む以上、腐る可能性のあるプレインズウォーカーよりも、フォグ系スペルを優先させた方が良さそうですね。
なんとなく使ってみたいカードではあったので、その方向で活用してみます!

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